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日本競輪選手会 長崎支部 OB





   山口舜治  


競輪選手として 55歳で引退


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2017年 6月21日

自宅で脳出血の為急死

享年81歳


6月27日 佐世保市内葬儀場にて しめやかに告別式が行われた。




私の父 

 ちょっとやんちゃで イタズラ好きで・・・  

 しかし物事に対しては一本気な男


 若手選手の面倒見も良く、自宅に下宿させたり

 私が幼い頃はよく選手仲間が遊びに来て

 賑やかだった事等が思い出される。


 遊びも好きで たまに仲間とマージャンもやっていた。

 煙草の煙りが充満する部屋に、まだ幼稚園児の私を連れて・・・
 

 かすかな記憶にある あの時の夫婦喧嘩は

 たぶんその事も原因の一つだったのだろう・・・




 そんな父だが 

 私をよく練習場にも連れて行ってくれた

 私もそれが好きだった



 その間

 遊べる物を見つけては 一人で遊んでいた


 
 そんな時 

 ふと、フェンスにつかまって見た走路を走る時の父の目は

 まるで鬼のように恐くて鋭かった。



 小学生当時の作文で、この表現が母や先生から

 褒められた事が思い出される・・・



 五年前に母が先立ち

 晩年は 兄や私に手をかけさせる事もなく

 一人でなんでもこなしていた

 老いていくわが身どころか 他人の事をよく心配して

 気配りをしていた



 そんな父が  突然旅立った

 冷たくなった父の頬を ずっと触り

 もう居なくなったという事を理解しようとするも

 実感がわいてこない


 亡くなる二日前 誕生日に実家で飲んだ

 骨はお前が看てくれよ! 軽く笑いながら交わした会話だが

 それが父の口から聞いた 最後の言葉だった





 自宅の解体費用と葬儀代

 そして兄と私にいくらかの小遣いを遺して
 
 父は逝った



 そんな父の 立派な生きざまと死にざま・・・

それを しかとこの目に 焼き付けた



 今は 育ててくれた事への感謝と

 尊敬の念しか出てこない

 


   ありがとう   親父

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